こんにちは、しょちょーです。
今日は「最初は節税よりも黒字を狙おうよ」という話です。
「そんなの当たり前だよ!」
と皆さん思うかもしれませんが、初めて個人事業主となって「経費」が使えるようになると「経費計上」してみたくなるものなのです。
個人事業主になった方はなんとなく分かるかもしれません。
特に売上が向上見込みになったり、実際に上がってきたときに「節税」を意識することになります。
予想以上に大きく利益が出たときなどは節税対策をする場合もありますが、一人先生として訪問鍼灸マッサージを運営する場合には、イチにもニにも黒字にすること=手持ちの現金を増やすことを最優先で考えましょう。
税金支払いシミュレーション
税金支払いを簡単にシミュレーションしてみたいと思います。
※細かい部分をお伝えするのが今回の肝ではないので、あくまでも例としてお考え下さい。
- 4〜12月の8ヶ月間で330万円の売上が上がった
- 水道光熱費や消耗品類、会議費や通信費等々の必ずかかる必要経費が毎月5万、8ヶ月で40万かかった
このときの税金シミュレーションでは下記のようになります。
- 売上:330万円
- 経費:40万円
この場合、利益290万円に対して以下の税金がかかります。
- 所得金額:90,000円
- 住民税額:187,000円
- 国民健康保険料:217,000円
合計494,000円
なので290万円の利益に対して約50万円は税金支払い分として貯めておく必要があります。
- 290万ー50万=240万円
この240万円という数字があなたの手元に残る金額、、、ではありません。
ほとんどの先生が保険請求を行うと思います。
つまり、売掛金となりますので12月末までに入ってくる売上金はせいぜい10月分まででしょう。
そうすると、手元に残る金額は190万程。
8ヶ月間の数字にならすと毎月23.75万円となりますね。
初年度は特にキャッシュフローが悪くなりがちのため、手元に残る現金をどのように増やすかが重要です。
さてここからが問題です。
節税は利益が少ないうちは効果が薄い
例えば、上記計算例の経費を40万→70万に変更してみます。
備品類の購入や、システムサービスの導入などあると便利なものは確かに存在します。
しかし今現時点で無理をして導入をしなくともよいものも多くあります。
こういうふうに何らかの形で経費を増やしたとします。
そうすると下記のようになります。
- 売上:330万円
- 経費:70万円
この場合、利益260万円に対して以下の税金がかかります。
- 所得金額:75,000円
- 住民税額:157,000円
- 国民健康保険料:190,000円
合計422,000円
なので260万円の利益に対して約42万円は税金支払い分として貯めておく必要があります。
- 260万ー42万=218万円
そして10月分までの入金だったと仮定すると、手元に残る金額は168万円程度。
8ヶ月間の平均でみると毎月21万円という結果になりました。
- 経費40万円のときの納税額は50万円で、手元資金は190万円。
- 経費70万円のときの納税額は42万円で、手元資金は168万円。
たしかに経費を用いることで納税額は8万円安くなりました。
しかし手元に残っている金額には22万円もの差があります。
この22万円は開業初年度では大きな金額ですよね。
本当に今時点で必要のあるものを経費として揃えていくぶんには問題ありません。
だけどこれが「節税」に目がくらんでの行動であったら一考したほうがよいかもしれません。
個人事業主であれば節税対策として利用する価値が大いにある【小規模企業共済】についても、利益が少ないうちから加入すると現在の生活が苦しくなる可能性もあります。
小規模企業共済制度
しかしなぜ利益を増やすことに集中しなくてはいけないのでしょうか。
現金が無くなったら倒産です
税金は利益の一部を支払うだけです。
なので、利益が少ないうちは節税をしても効果が薄く、なにより少ない利益から捻出する以上手元の現金が無くなります。
いくら儲かっていても、取引先にお金を支払えない、銀行から借りたお金の返済ができない、従業員に給料を支払えない、お金がないから仕入れをできない。
そういった事態に陥り、現金がショートした場合は倒産に至ります。
なので、開業初年度〜2年目はとにかく最速で黒字を目指し、手持ちの現金を増やすこと(=会社体力)を意識することが必要と思います。
体の相談はあはき師。お金の相談は税理士に。
体のことで悩んでいたら、僕たちあはき師は「何でも言って下さい!的確なアドバイスができます」と、専門性ある回答ができますよね。
高齢者を相手にしているとどのような生活パターンで転倒リスクや死期が近くなるのかなど分かってきます。
これと全く同じで、どのように資金を増やしていくか、事業運営をしていくかについて悩んでいたら早く税理士に相談しましょう。
悩む時間がもったいないですよ。
税理士にとっては、どのような事業運営パターンで会社が転ぶのか、倒産が近くなるのかが分かります。
逆に言えば大きく成長する資金繰り方法も熟知しているわけです。
僕も顧問契約を結んで逐一相談しています。
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さて、今日は以上です!
それではまた!