こんにちは、しょちょーです
コロナの影響で、多職種サービスの介入ができなくなり患者さんがお亡くなりになってしまいました。
施術者として何ができたか?を考えたいと思います。
陽性者がいて、施設が1ヶ月間出入り禁止になった
今年の4月頃に施設内でコロナ陽性者が出たため、出入りが1ヶ月間禁止になりました。
その施設内に90歳近い男性の患者さんがいて訪問をしておりました。
既往は脳梗塞で、左片麻痺で弛緩性です。
介助があれば起立動作、立位保持も可能です。
介入時から半年ほどで、30秒間の起立着席動作が2回から8回までできるようになるなど、比較的身体機能の向上もあって日々意欲的なご様子でした。
一日の殆どの時間はベッド上で過ごしていますが、上肢下肢のセルフトレーニングも実施できて経過も良好です。
しかし、4月〜5月と1ヶ月間の施設出入り禁止によって介入できず、ゴールデンウィーク明けに再びお会いできるようになりました。
人が変わったように、意欲低下・筋力低下・浮腫がみられる
久しぶりにお会いして衝撃を受けました。
意欲的な発言はあれど、声に力が伴っていないのです。
他にも、起立動作ができなくなり、下腿浮腫も強く目立つようになりました。
今までのような動作もうまくできず、発語不明瞭にもなっています。
恐らく出入り禁止期間中に重力下における活動を行わなかったと思われます。
踵に褥瘡も出来ており、立位保持の実施も難しくなっていました。
若干の拘縮もみられ、以前も膝関節完全伸展とまではいきませんが伸展動作が行えていたものが、関節可動域に制限があり大変な状況です。
再介入するも徐々に弱っていく
施術を行なっても浮腫は一時的に消失するのみで、いたちごっことなります。
以降の施術においても浮腫は進み段々と嫌な予感を感じました。
こういう状況での浮腫というのは「水分を留めておけなくなる」状態です。
死の間際であることを実感させます。
それでも、患者さん本人は「少しでも楽に動けるようになりたいなぁ」と仰っており、施術に協力的でした。
入院後、ご逝去
結局、胸水のため入院の運びとなり、その2週間後にお亡くなりになってしまいました。
すごく悔しいし、力不足を思い知ります。
10年も訪問業界に携わっていると、様々な患者さんの死に直面します。
気持ちを切り替えることはできるようになりましたが、胸にぐっと来る感じは毎回です。
コロナで出入り不可になるのは、これは仕方ありません。行政の指導もあるわけです。
力不足というのは、施術者としての能力不足のことです。
問題点をよく観察し、もっと早め早めに解決をして身体能力をより高い状況になっていれば、1ヶ月間の無動に耐えられたかもしれません。
それ以外にも、施設職員さんにもっと声掛けをして患者さん自身の様子を聞くことで、職員さん自身が患者さんに興味をもってもらうよう試みたりもできたかもしれません。
更によりよいサービスを届けないといけない
「亡くなって残念でした」
で終わらせてはいけませんよね。
僕たちはあはき師でプロフェッショナルです。
それはそれとして、あらゆるきっかけを糧に医療サービスの質を高めていかなければいけません。
患者さんは「あはき師によるサービス提供」に対してお金を払っています。
だからサービス内容のクオリティをあげる必要があります。
答えがある話ではありませんが、日々考えることで成長できる部分でもあると思います。
その際に、施術者同士でも、多職種同士でもコミュニケーションを図ることで
なんだかまとまっていないのですが、、、^^;
とにかく次に生かして、僕たちは成長を続けないといけない!という話でした。