このページでは、介護保険において、どの部分を覚えておけばよいのかを解説します。
1.介護保険の知識は必須、これから必ず関わってくる
訪問マッサージは医療保険です。
ただし、相手にするお客さんや取引先はほぼ介護保険に関連した方たちであることは間違いありません。
そんな中で介護保険のことについて全く知らない、という施術者に、取引先やお客さんがお願いしてみよう、ということにはならないと思います。
とはいっても、どこまで覚えたらいいの?
と思う方も多いことでしょう。
一緒に、必要最低限覚えておかなければ行けない部分を見ていきましょう。
2.要支援1〜2,要介護1〜5の特徴を覚えよう
まずはお客さんの分類です、特徴を簡単にまとめます。
要支援1
基本的には一人で生活できる状態だが、日常の複雑な動作には部分的な介助を必要とする。
要支援2
基本的には一人で生活できる状態だが、要支援1と比較して、日常の複雑な動作に介助を必要とする場面が多くなる。
要介護1
基本的に一人で生活できる状態だが、要支援2と比較して運動機能のさらなる低下だけでなく、思考力や理解力の低下、問題行動がみられることがある。
要介護2
食事や排せつなど基本動作でも部分的な介助が必要な状態で、要介護1よりも思考力や理解力の低下、問題行動がみられることがある。
要介護3
基本動作だけでなく全面的な介助が必要な状態で、思考力や理解力の低下、問題行動がみられる。
要介護4
全面的な介助が必要な状態で、要介護3と比較してより思考力や理解力の低下、問題行動がみられる。
要介護5
介護なしでは生活できない状態で、意思の疎通も困難である。
それぞれの支給限度基準額などは覚えなくていいです。
要支援は地域包括の方が担当し、要介護は居宅の方が担当します。
身体状況の他、認知症の程度によって介護度は大きく異なっていきます。
3.介護保険に関わる職種を覚えよう
現場でよく関わる職種を列挙します。
・ケアマネジャー
・ヘルパー(担当者会議によく呼ばれているのは、サ責)
・福祉用具
・看護師
・デイサービス
上記5職種はほぼ関わってきます。
・理学療法士
・作業療法士
(・言語聴覚士)
・訪問ドクター
・薬剤師
このあたりは利用者さんによっては介入しておらず関わる機会も限られてきます。
少なくとも上記に上げた職種が何をしているのか?については押さえておく必要があります。
大事なことは、みんな、利用者さんのことを「その職種の専門性の視点からみている」ことです。
例えば、担当者会議において看護師の方が大ベテランで主張の強い方の場合、その看護師の方の意見に利用者さんのサービスが流れていく傾向が多々あります。
いま、このチームはどこが強くて、どこが足りないのか?を客観的にみれるようになっていくと、訪問マッサージや鍼灸を提供しつつも、どう補填していけば、もっと利用者さんに寄り添えるチームを作っていくアシストができるようになっていきます。
4.現場での連携のとり方を覚えよう
上記3.でお伝えした通り、みんな「その職種の専門性の視点からみている」事実をまず押さえましょう。
その上で、誰に、どう情報を伝えることが利用者さんの利益につながるのか?を考えて連携を図っていきます。
ケアマネジャーは、利用者さんに関係する出来事を事細かに知っておきたいので、身体状況の変化が見られた際には電話をしてあげたり、頻繁に体調の変化があるようならマメにFAXでお知らせをしてあげるなどします。
理学療法士や看護師などの医療面が強い方とは、承諾を頂いた上で、直接現場に同行させてもらい、何をしているのかを把握することも大切です。電話だけのやりとりでは、治療においてどこを回復させようとしているのかが分かりづらいので、百聞は一見にしかず、の通り直接お会いしてしまいましょう。
理学療法士や看護師が介入していない場合、福祉用具の方と連携をとっていくのも面白いです。
積極的に関わっていくことで、横のつながりが増えていきますよ。
全ては利用者さんの利益につなげていくため。という姿勢であれば、皆さん喜んで受け入れてくれます。