経営アレコレ

【第14回】不正請求は、絶対にやっちゃダメ

こんにちは、しょちょーです。

今日は「絶対にやってはいけないこと」の代表格――不正請求について話をしていきたいと思います。

僕自身、不正請求をしたことは一度もありません。

でも、今振り返ると「知らなかっただけで、結果的にそれに加担していた」ような経験があります。

当時は新人で、右も左もわからず、教わったことをそのまま信じて動いていました。

でも今思えば、それがどれほど危ういことだったか、身に沁みて感じます。

だから今日は、「若いときに経験した、あの違和感」「当たり前だと思っていたことが、実は間違いだった」という話を、包み隠さずお伝えしたいと思います。

(もう10年以上も前の話です)

今回この話題を出しているのは、当時の方たちを責めたいのではなく、この記事をご覧になった皆さんが、これをきっかけに不正請求はしないのが当たり前。という認識を改めて強く持ってほしいというメッセージを込めていますm(_ _)m


■ はじめての治療院での“保険証事件”

僕が最初に勤めた治療院では、ある日こんなことを言われました。

「保険証、貸してくれる?」

当時は深く考えず、「はい、どうぞ」と渡してしまったんですよね。

「何に使うんですか?」と一応聞いたら、「練習で治療してるでしょ? その分、請求かけるから」と言われました。

今なら「それ完全にアウトです」って即答できますけど、当時の僕は“練習=治療”と教わっていたし、周りも誰も疑ってなかった。

だから「そういうもんなのかな」と思っていました。

気づいたら、月末時に僕が“14日間治療を受けたことになっている”請求が出ていたんです。

もちろん、実際にやっていることは練習だけです。

でも、院内の空気がそれを“普通”にしていた。

新人が「これおかしくないですか?」なんて言えるわけもないんです。

むしろ言おうものなら、浮いてしまう。
今考えると、ゾッとします。

あの時、「これは練習だけど、請求していい」なんて理屈を信じてた自分が怖いです。


■ 同意書のことも、知らなかった

もうひとつ、今でもはっきり覚えているのが鍼灸の同意書の話です。

僕がいた当時の治療院では、訪問鍼灸の請求も行っていたんですが、内容がめちゃくちゃだったんですよね。

患者さんには「鍼灸治療で訪問します」と伝えてあるのに、実際はマッサージ中心の施術をしていました。

しかも、週に2回しか行ってないのに、治療時間を倍にして4回分請求していた。

「鍼の治療時間が長いから」
「マッサージも含まれてるから」

そんな理由をつけて、請求だけを水増ししていたんです。もちろん、当時は僕も制度なんて全く理解してません。

学校では保険の仕組みなんてほとんど習わない。だから、現場の人の言うことが“正解”に聞こえてしまう。

そして、気づかないうちに不正に巻き込まれていく。

これは僕だけの話じゃありません。同じような状況にいたスタッフも、たくさんいました。

みんなが「そういうもんだ」と思って働いていた。これって本当に怖いことです。


■ 本当の問題は「不正」そのものじゃない

不正請求が悪いのは当然です。

でも、もっと怖いのは「不正をしないと運営できない仕組み」になっていることなんです。

例えば、
・かさ増ししないと人件費が払えない
・不正分を入れないと家賃が出せない
・不正がなければ赤字になる

当時の治療院では、そんな状態で「新店舗出します!」といって出店していました。

だけど、やっぱりうまくいくわけがないんです。
だって、根本がもう壊れてるんです。

「正しいやり方では利益が出ない経営」になってる時点で、もうアウトです。

実際、その治療院もそうでした。
不正で支えていた経営が次第に崩れ、結局続かなくなった。スタッフも辞めていくし、患者さんの信頼も失われていく。
一度失った信用は、二度と戻りません。


■ 不正を生むのは“無知と恐れ”

僕があのとき何も言えなかった理由は、単純に「知らなかった」ことと「怖かった」こと。

制度を知らなかったし、仕組みも分かりませんでした。

そして、上司に意見できる空気がなかった。だから、もし今若い子たちが同じような状況にいたら、僕は声を大にして言いたいです。

「分からないことを分からないままにしないようにしよう!」

制度を学ぶこと。
正しいルールを知ること。

それが、自分の身を守ることにもなるんです。


■ 経営者として伝えたいこと

今、僕は経営者の立場になりました。

その立場から強く思うのは、

**「不正請求をしなくても、堂々と運営できる仕組みをつくること」**が何より大事だということ。

ルールの中でしっかり利益を出せる会社にする。
そのためには、地道に、正しく、積み上げていくしかありません。

遠回りに見えても、それが一番の近道です。この業界の信頼を守るのは、現場の1人ひとりの意識です。

そして、経営者がその意識を壊すようなことをしてはいけない。僕はそう強く思っています。


今日も一歩ずつ、前へ進みましょう!

皆さんの挑戦と活躍を心から願っています^_^

ABOUT ME
しょちょー
20代の頃から10年以上現場と管理職を経験し、あはきの訪問業務設立から店舗展開まで行った後、独立開業をしました。 2019年に慢性骨髄性白血病という病気にかかり「あ、命ないぞ」と思った時に、 《自分も、家族も、仲間も大切にする=豊かに生きる》 を目指すのが後悔しない生き方だと気づき、今は割と自由に活動してます。 このサイトは、「収入UPしたい」「独立したい」「独立してるけどもっと安定したい」と思ってる方を応援するために作りました。 独立開業仲間、募集してます^_^ 今もサイト充実させようと活動中なので、◯◯が知りたい!があったらメッセージくださいm(_ _)m 皆さんのチカラになれれば嬉しいです。