こんにちは、しょちょーです。
今日は「絶対にやってはいけないこと」の代表格――不正請求について話をしていきたいと思います。
僕自身、不正請求をしたことは一度もありません。
でも、今振り返ると「知らなかっただけで、結果的にそれに加担していた」ような経験があります。
当時は新人で、右も左もわからず、教わったことをそのまま信じて動いていました。
でも今思えば、それがどれほど危ういことだったか、身に沁みて感じます。
だから今日は、「若いときに経験した、あの違和感」「当たり前だと思っていたことが、実は間違いだった」という話を、包み隠さずお伝えしたいと思います。
(もう10年以上も前の話です)
今回この話題を出しているのは、当時の方たちを責めたいのではなく、この記事をご覧になった皆さんが、これをきっかけに不正請求はしないのが当たり前。という認識を改めて強く持ってほしいというメッセージを込めていますm(_ _)m
■ はじめての治療院での“保険証事件”
僕が最初に勤めた治療院では、ある日こんなことを言われました。
「保険証、貸してくれる?」
当時は深く考えず、「はい、どうぞ」と渡してしまったんですよね。
「何に使うんですか?」と一応聞いたら、「練習で治療してるでしょ? その分、請求かけるから」と言われました。
今なら「それ完全にアウトです」って即答できますけど、当時の僕は“練習=治療”と教わっていたし、周りも誰も疑ってなかった。
だから「そういうもんなのかな」と思っていました。
気づいたら、月末時に僕が“14日間治療を受けたことになっている”請求が出ていたんです。
もちろん、実際にやっていることは練習だけです。
でも、院内の空気がそれを“普通”にしていた。
新人が「これおかしくないですか?」なんて言えるわけもないんです。
むしろ言おうものなら、浮いてしまう。
今考えると、ゾッとします。
あの時、「これは練習だけど、請求していい」なんて理屈を信じてた自分が怖いです。
■ 同意書のことも、知らなかった
もうひとつ、今でもはっきり覚えているのが鍼灸の同意書の話です。
僕がいた当時の治療院では、訪問鍼灸の請求も行っていたんですが、内容がめちゃくちゃだったんですよね。
患者さんには「鍼灸治療で訪問します」と伝えてあるのに、実際はマッサージ中心の施術をしていました。
しかも、週に2回しか行ってないのに、治療時間を倍にして4回分請求していた。
「鍼の治療時間が長いから」
「マッサージも含まれてるから」
そんな理由をつけて、請求だけを水増ししていたんです。もちろん、当時は僕も制度なんて全く理解してません。
学校では保険の仕組みなんてほとんど習わない。だから、現場の人の言うことが“正解”に聞こえてしまう。
そして、気づかないうちに不正に巻き込まれていく。
これは僕だけの話じゃありません。同じような状況にいたスタッフも、たくさんいました。
みんなが「そういうもんだ」と思って働いていた。これって本当に怖いことです。
■ 本当の問題は「不正」そのものじゃない
不正請求が悪いのは当然です。
でも、もっと怖いのは「不正をしないと運営できない仕組み」になっていることなんです。
例えば、
・かさ増ししないと人件費が払えない
・不正分を入れないと家賃が出せない
・不正がなければ赤字になる
当時の治療院では、そんな状態で「新店舗出します!」といって出店していました。
だけど、やっぱりうまくいくわけがないんです。
だって、根本がもう壊れてるんです。
「正しいやり方では利益が出ない経営」になってる時点で、もうアウトです。
実際、その治療院もそうでした。
不正で支えていた経営が次第に崩れ、結局続かなくなった。スタッフも辞めていくし、患者さんの信頼も失われていく。
一度失った信用は、二度と戻りません。
■ 不正を生むのは“無知と恐れ”
僕があのとき何も言えなかった理由は、単純に「知らなかった」ことと「怖かった」こと。
制度を知らなかったし、仕組みも分かりませんでした。
そして、上司に意見できる空気がなかった。だから、もし今若い子たちが同じような状況にいたら、僕は声を大にして言いたいです。
「分からないことを分からないままにしないようにしよう!」
制度を学ぶこと。
正しいルールを知ること。
それが、自分の身を守ることにもなるんです。
■ 経営者として伝えたいこと
今、僕は経営者の立場になりました。
その立場から強く思うのは、
**「不正請求をしなくても、堂々と運営できる仕組みをつくること」**が何より大事だということ。
ルールの中でしっかり利益を出せる会社にする。
そのためには、地道に、正しく、積み上げていくしかありません。
遠回りに見えても、それが一番の近道です。この業界の信頼を守るのは、現場の1人ひとりの意識です。
そして、経営者がその意識を壊すようなことをしてはいけない。僕はそう強く思っています。
今日も一歩ずつ、前へ進みましょう!
皆さんの挑戦と活躍を心から願っています^_^




