こんにちは、しょちょーです。
今日はケアマネが交代になったとき、新しいケアマネさんへ向けてすぐにやった方が良いことをお伝えします。
無駄な話は省いて結論から申しますと、、、
- 今までの介入記録まとめ
- 今後の目標
- 現在のリスクと、今後の予想リスク
この3点をA4用紙1枚にまとめて新しいケアマネさんへ渡しにいきましょう。
ものすごく喜ばれます。
今日は以上です!
それではまた^_^
なんていきませんよね、簡単に解説します!
(なぜやった方がいいかピンと来ている方は読まなくてもいいかも)
新しいケアマネさんは患者さんの時系列が分からない
ケアマネさんが交代すること自体は割とよくあります。
- 体調不良
- 転職・転勤
- 利用者トラブル
僕が目にしたのは主にこんなところです。
前任ケアマネから引き継ぎは受けていると思いますが、それでも全ての情報を網羅できているはずがありません。
僕たちもそうですよね。
前任の施術者から受け持ったとか、代診を行う際には事前情報をもらいますが、結局は治療しながら情報収集したりしていきます。
なので、新任ケアマネさんも利用者さんと関わっていく中で情報収集をしていきます。
しかしケアマネさんにはある問題があります。
- 関わる頻度が月1回など、接触頻度が少ない
つまり利用者さん情報を集めたり、今後の課題を見つけていくのに時間がかかることです。
在宅分野においてはケアマネさんが現場監督です。
監督がいてより大きな目線で、包括的に利用者さんをみていくからこそ適切なサービスを届けることができます。
僕たち訪問鍼灸マッサージ師はスポーツで言うところの選手にあたります。
選手自身もより大きな目線を持つことは必要ですが、各種サービス運用という点においては役割はケアマネさんになりますね。
だから、ケアマネさんへ情報を届けて、いち早く利用者さんの状態をつかんでもらうわけです。
①今までの介入記録まとめ
次に、ケアマネさんへ渡す書類の項目について解説します。
まず、介入記録のまとめ情報です。
これは下記の点を参考にしましょう。
- お試し実施日
- 介入スタート日
- なぜ介入をすることになったか
- 訪問曜日・時間(回数が途中変更している場合、その時期と理由)
- 治療内容と、理由
これで訪問鍼灸マッサージがいつから実施しているのか?
なぜ介入の運びとなっているのか?
これらが分かります。
間違っても「◯◯ケアマネから紹介があったから」で終わらせないでくださいね。
そうではなく、なぜ鍼灸マッサージが必要となったのか?
ここが必要なのです。
- 腰部疼痛が◯年前からありADLの遂行に問題があるため
- ステージ1相当の褥瘡が頻発しており、体位変換含め可動域制限改善による寝返り動作を自立させるため
こんなようなことが書いてあれば、介入理由が分かります。
また、お試し実施から介入スタートまで時間が空いているならそれも記載します。
これは本人の気持ちの問題なのか、同意書取得で問題があったのかなど予測する材料になります。
治療内容は介入理由とリンクしていると読みやすくなります。
例えば上記の「腰部疼痛が◯年前からありADLの遂行に問題があるため」が介入理由としているのであれば、次のような文章がイメージできます。
全身性のマッサージ施術を基本としています。
中でも腰部疼痛がADL遂行に問題を呈しており、台所での調理の際に10分以上立位保持が困難です。
これは腰椎の椎間関節性腰痛(反り腰による背骨同士が持続的にぶつかる際の痛み)が原因と思われるため、次の2点をポイントとしています。
①疼痛部位周辺(腰部起立筋・腰方形筋)の過緊張の改善→マッサージで緩めて背骨がぶつからないようにします。
②腹部体幹(腹横筋・下部腹直筋)の弱化改善→機能訓練で筋を収縮させることで、反り腰を改善して痛みがでないようにします。
この文章が学術的に正しいかどうかは別として下さいm(_ _)m
ここで体のイラストなどがあるとより分かりやすいと思います。
大事なことは、新任ケアマネさんに次の内2番目の意識にもっていくことです。
明らかに2番目の方が理解度が高いと思います。
以前、他の施術者さんが「ケアマネは僕たち鍼灸マッサージ師のやっていることを全然理解してくれないよね」と言っていましたが、ちゃんと伝える努力をしていればこのような愚痴が出てこないと思います。
②今後の目標
ここも非常に重要です。
じゃあ介入理由は分かりましたと。
では3ヶ月後・6ヶ月後・12ヶ月後を考えたときにどのような状態を目指しているのかを記載します。
ここは明らかな改善状態を書きたくなりますが、現実問題難しいことの方が多いのが訪問業界ですよね^^;
なので、今までのケアプランがあるのならばそれを参考にしてもよいですし、マッサージで目指せる範囲を書いても良いと思います。
ここが書けない場合は「なぜ今治療をしているのか?」が分かっていないことになります。
なぜなら全ては目標からの逆算だからです。
寝たきりの人ならば、「6ヶ月後も褥瘡が無い状態」は立派な目標ですし、
歩行器で30分の散歩を日課としていて20分頃から腰部疼痛が出ているなら、「日課の30分散歩で腰部疼痛が散歩終わりでも出ないようにする」という目標でも良いと思います。
ADL状況によって全て目標値は変わります。
ケアマネさんが「あぁ、鍼灸マッサージ師さんはこのような目標に向けて動いているんだな」というのがわかれば良いです。
③現在のリスクと今後の予想リスク
これは例えば、進行性核上性麻痺の患者さんがいて末期に近い場合とします。
その場合、ベッドで寝ていたとしてもベッドからの転倒が予測されます。
進行性核上性麻痺の末期では、危機管理能力が著しく低下します。
そのため、立ち上がろうとして目についたもの(例えば、ベッドから見える出入り口のドアなど)に手を伸ばして動き、そのままベッド下に転倒したりします。
なので、施術中に「声をかけないと危なかった出来事」とか、実際にあったヒヤリハットなどを記載します。
そうすることで、現在の生活上のリスクを伝えることができます。
また、今後の予想リスクも考えてみましょう。
上記の例なら、ベッド柵を乗り越えて転倒や、歩行時に後方転倒も予測されます。
これらも記載しましょう。
すると次のような対策が検討できるようになります。
- ベッド下の足を下ろす部分に低反発マットを敷いて骨折リスクを減らす
- リハパンに頸部骨折予防するパンツあるのでそれの検討
これらは時系列を見ていないと対応しにくいケースです。
どの程度病状が進行しているのか?
日常生活が安全に送れているのか?
分かる範囲でよいのでお伝えしましょう。
ケアマネさんの信頼貯金は【患者紹介数】となる
このような情報をもらったら大体のケアマネさんは喜んでくれます。
そして、施術者に対して信頼を置くことになるはずです。
これは何故か?
やらなくても良いこと(義務でないこと)なのに、情報共有に努めて私(ケアマネ)の力になってくれる。
このように感じるからですね。
例えば毎月の報告書送付なんてものはもはや当たり前です。
この当たり前の業務をこなしたところで信頼にはなりません。
むしろ当たり前のことですから、やっていなかったら不信に繋がるだけですね。
しかし、予想していなかった良い行動をされるとそれは信頼に変換されます。
これが信頼貯金^_^
この信頼はすぐには形にはなりませんが、何らかの形で必ず僕たち施術者へ返ってきます。
よくあるケースが【紹介】です!
もしケアマネさんが交代となるようなことがあれば、情報をまとめて渡しにいきましょう。
今日は以上です^_^
それではまた!