こんにちは、しょちょーです^_^
今日は多くの会社で必ず一度は起こるテーマ、
「社員が辞めたいと言ってきた時にどう対応するか?」
について話したいと思います。
管理職・上司・リーダー、そして独立して人を雇う側に立つ人にとって、ここは避けて通れない“現場のリアル”です。
僕自身も、何年も組織をつくり続けてきて、このテーマは何度も向き合ってきましたし、スタッフが増えれば増えるほど、絶対に発生します。
だからこそ、今日の話が、どこかで皆さんの役に立てば嬉しいです。
■1.「辞める」は誰にでも起こる。まずはその前提に立つ
まず、大前提としてお伝えしたいのは、
辞める・転職するというのは誰にでも起こりうる、ごく普通のこと。
ということです。
どれだけ仲が良くても、どれだけ信頼していたとしても、どれだけ“この人だけは辞めないだろう”と思っていても…
・人は変わるんです。
・価値観も変わります。
・家庭環境も変わります。
・将来への考え方も変わります。
だから、どんなに優秀な人でも、どんなに信頼している人でも、辞める可能性はゼロじゃない(!)
これは、上司や経営者にとってとても大切な認識です。
僕自身も、独立前の会社で長く働いていましたが、ある日“自分の組織をつくりたい”という気持ちが強くなったのです^^;
環境が変われば、人は自然に動くものなんですよね。
■2. 辞めたいと言われた時に、最初に絶対やるべきこと
「理由を真摯に聞く」
これだけです。
辞めたい理由は、ほぼ例外なく複合的です。
ひとつの理由で辞める人は、実はほとんどいません。
- 人間関係のストレス
- 仕事のプレッシャー
- 給与
- 不安
- 将来イメージとのズレ
- 自信の喪失
- リーダーとの相性
- 組織の方向性の変化
- 家庭の事情
こういう“小さな違和感”が積み重なって、気づいたら「辞めたい」という気持ちになっている。
だから、次の2つを実施します。
・まずは真摯に聞く。
・批判せず、否定せず、遮らず、聞く。
これは本当に大事です。
採用の段階ではお互い「いいな」と思って入ってるわけです。
その“良い関係”がどこでズレたのか、そこを見つけないと何も始まりません。
■3. 理由によって対応は大きく変わる
辞めたい理由はひとつではないので、原因によってアプローチが変わります。
■①給与が理由の場合
本当に給与が理由なのか、それとも「役割をもっと高く評価してほしい」なのか。
ここはよく聞いたほうがいいです。
給与だけの問題なら改善できる余地はあるし、役割の問題ならマネジメントを任せるなど
新しい提案ができる場合もあります。
■②人間関係が理由の場合
相性の問題なら、配置換えという方法もあります。
誰と組むかで仕事の満足度は大きく変わる。
改善できるなら改善し、どうしても難しいなら別の方法を考える。
■③仕事の不安・自信の喪失
このパターンは意外と多いです。
「私、ちゃんとできてるのかな…」
「迷惑かけているんじゃ…」
「向いてないのかな…」
こういう不安を誰にも言えず、ひとりで抱えてしまい、結果として「辞めたい」に繋がる人も。
こういう時は、研修のステップを見直したり、得意な業務から再スタートしたり、
安心できる環境を整えてあげることが必要です。
■④独立・転職を考えている場合
ここが一番大事で一番難しい部分。
- 逃げの独立なのか
- 本気の独立なのか
これを見極めないといけません。
逃げの独立ならほぼ失敗します。
でも、前向きで準備があるなら応援すべき。
しょちょーとしては、ここを一緒に丁寧に棚卸ししてあげることが大切だと思っています。
■4. 独立を考えているスタッフへの具体的な提案
僕がよく話すのは、以下のような現実的なロードマップです。
●独立直後は半年間ほぼ稼げないよ
これは現実。理想ではなく、事実として伝えます。
●まずフリーランス契約にして収入を確保する
会社からの紹介は委託料で。自分の営業で得た患者さんは自分の売り上げに。
ブリッジ期間をつくることで、収入を落とさず独立の準備ができます。
というのも、
●社会保険料も、今は会社が払っている部分があるんです
フリーになってもらったら、会社負担額は減るし、自身の負担していた社会保険料も手取りとして渡せます。この辺も一緒に計算してあげる。
(ただし、この構図はいまの手取りは増えますが、将来の手取りは減るためあくまでブリッジ期間の措置と伝えます)
●成功パターンと失敗パターンの違いを伝える
- 逃げの独立 → ほぼ失敗
- 自分の理念と将来像がある独立 → 成功率が高い
ここを丁寧に整理して、本人が本当に幸せになれる方向を一緒に探す。
■5. 時には、間違っている選択を正す役目もある
辞めたいと言ってくるスタッフが、必ずしも冷静な判断をしているとは限りません。
不安になっている時は、人は視野が狭くなり、正しい判断ができません。
だからこそ、
- その選択は本当にあなたの未来にプラス?
- リスクは理解してる?
- 感情じゃなくて、目的から考えてる?
こういった対話を通して、本人が正しい選択に気づけるようにするのも、上司の役目と思ってます。
■6. 引き止める時・背中を押す時の判断軸
これは非常にシンプルです。
■その人の人生にとってどの選択が“幸せ”になるのか。
これだけです。
会社として「辞めてほしくない」という気持ちは当然あります。
だけど、感情で動くと間違った判断をしがちです。
本人が本気で望む道で、そこに向かって努力しているなら応援する。
でも、感情的になっていて、間違った選択をしようとしているなら、それを止めてあげることも大事なことと思ってます。
「間違った選択」というのは、その人の価値観に相違している行動をしようとしているとき。その方は何を大切に、何をしたくていまここにいるのかを聞きながら整理していくのです。
■7. 組織は“辞める人が出る前提”で強くなる
辞める人が出るのは当たり前です。
そこに過剰にショックを受ける必要はありません。
むしろ、辞める人がいたことで
- 組織の問題点が見える
- 業務が改善される
- 新しい人材が入ってくる
- チームがより強くなる
こういう循環が生まれます。
だから、
辞める=悪いことではない。
辞める=組織の成長の一プロセス。
そう捉えられると、すごく楽になりますし、穏やかにリーダーシップが取れるようになります。
■まとめ
社員が辞めたいと言ってきた時のポイントはこれです。
- 感情で動かない
- とにかく「聞く」
- 理由の本質を探す
- 客観的に整理してあげる
- 間違っていれば気づかせる
- 正しい夢なら背中を押す
- 組織は辞める人が出て当たり前と理解する
スタッフの未来を一緒に考えられるリーダーが、強い組織をつくります。
今日も一歩ずつ、前へ進みましょう!
皆さんの挑戦と活躍を心から願っています^_^




